かつてeスポーツであったマインクラフトを想う無能のブログ

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Flashforge Adventurer3Sを買った。

近頃、既製品のゲーミングマウスの内部パーツを取り出し、3Dプリンターで自作したガワに内蔵させた"自作"マウスをツイッターで見かけることがある。マウスMODというらしい。初めて見かけたときは、おかしな人もいるもんだなあと距離を置いてみていたけれど、何度もマウスMODを見かけるうちに興味がでてきた。

https://twitter.com/RollingSloth/status/1469652111290171395?s=20

 2019年以降のゲーミングマウスは、センサーの解像度などの性能より、重さと形状の差異を重視して買われているように思われる。価格は数千円~2万円程度であるため、ほとんどのユーザーはたくさん買って比べるようなことはしないだろう。

 しかし、意を決して買ってみたら、展示品では手にあっているように思えたが、使ってみると使いにくく感じて別製品が欲しくなるが、新しく購入したところでその製品が手に合うとは限らない。この際限のないループを脱却しようという試みの一つが、マウスMODなんだろうと思う。


マウスMODのための3Dプリンタをさがす

 家庭用で使える3DプリンターにはFDM式(FFF式ともいう)とSLA式があるが、マウスmodにおいてはどちらでも良いと思う。FDM式は溶かしたプラスチックを台の上に積み重ねていく方式で、SLA式は液体レジンの中にあるディスプレイがレジンを硬化させ、形状を作り上げる。SLA式のほうが高い精度で出力できるが、出力サイズが小さい。とはいえ、マウスMODには問題ない程度である。
 自分はSLA式の印刷後のレジン処理が億劫であり、匂いや健康面でも気になるため、FDM式を買うことにした。レジンアレルギーはレジンをしっかり硬化させれば起らないらしいが、長時間手先で弄るものがアレルゲンとなりうるのはちょっと怖いし、表面のコーティング処理をするにもやはり億劫である。

 購入したのはタイトルにもある通りFlashforge Adventurer 3Sである。購入のタイミングで値下がりしていた点と、日本語の情報が多いということが決め手となった。3Dプリンターは他の家電製品とくらべデリケートな製品であり、自分でしっかりとメンテナンスをしながら使わなければならないので、インターネットですぐに製品に関連した情報が見つかるとすごくやりやすい。価格は6万円。印刷には材料が必要なので材料費が追加でかかる。
 もっと安い製品が使いたいという場合は2.5万で買えるANYCUBIC i3 Mega S あたりが良い。ユーザー側で組み立てるということもあり、チューニングが大事な製品だが、安い製品なのでみんな持っていて、インターネットに情報がたくさんある。あるいは、SLA式でもいいだろう。自分は前述の理由で避けたけれど。

とにかく、3Dプリンター逆張りせずにみんなが買っているものを買うのが大事。

レベリングが大変

 FDM式3Dプリンターの印刷過程では、糸状になったプラスチックが"ぺン先"にあたるノズル部分に送り出される。ノズルで200度近く加熱されたフィラメントが、ベッドという平たい台の上で順番に重なっていき、三次元形状を作り上げる。レベリングとは、このベッドをノズルに対してどの位置でも同じ高さに調整することである。

 Adventurer3Sを日本語設定にしているとレベリングは校正と表記されているが、購入時のファームウェアでは9点でのレベリングが行えないため、最初にファームウェアを更新する必要がある。

レベリングの内容はこちらの記事が参考になるが、ここで紹介されているテスト印刷データがでかくてバカみたいに時間がかかるので、はじめは以下のデータを使ったのち、仕上げに紹介されている板のデータを使うのがよい

Flashforge Adventurer 3 Bed Level Test by mdaher - Thingiverse

このレベリングにはかなり苦労させられていて、まだ完璧であるとはいえないが、妥協して使っている。

3Dモデルも作らないといけない

マウスMODの主流はG305(G304)の中のパーツを使うものなので、G305を買う必要がある。(もちろん、余っていて使わないマウスを使ってもよい)

G305MODであればThingiverseで簡単に先駆者たちのデータをみつけることができる。

f:id:okkaradon:20211212174727p:plain

もし、自分で設計した外側形状にG305の中パーツを組み込みたい場合は、以下のような基盤部分だけのデータをCADソフト上で組み合わせればよい

G305 baseplate (including side button holder) by xxxevil - Thingiverse

自分はFusion360モデリングを試そうと思ったが、いまだに手を付けられていない。

印刷

いきなりマウスmodの印刷をするのは無謀。まずはいろいろな造形を印刷して、プリンターの特性を理解し、スライサーやプリンターの設定と向き合いながらうまい印刷方法を身につけないといけない。身の回りで使えそうな簡単な小物をつくりながら練習するとよい。ただし、マグカップは作っても使ってはいけない。PLAフィラメントは熱湯の温度に耐えられず溶けてしまうし、細かい気泡があると汚れが奥に入りこむことで洗い残しが生まれて口に入れるには不潔だからだ。
 Adventurer3の純正スライサーはFlashPrintだが、ほかのオープンソーススライサーもつかえるらしい。もし、Adventurer3でより精度を高めたい場合は0.3mmノズルに交換する方法もある。

終わり

マウスMODコミュニティがより大きくなったら、3Dデータのやり取りも活発になって、既製品の形状だけではなく、各自オリジナルマウスを作り共有するというクソ楽しい未来が待っているだろう
おれもその日が来るまでにモデリングや印刷技術を高めたいとおもう